アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下はALPHA CLUB 363号(9/'12)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です
ひまわり 低 血 糖
flower1 糖分過多で糖尿病に
東京都 Jさん (63歳)
  平成16年12月、胃の幽門側を5分の4を切除しました。私は午後4時頃になると空腹を覚え、このときに間食がとれないと、寒気や冷や汗、震えなどの低血糖症状(後期ダンピング症候群)が起こることがあります。しかし、アメをなめて糖分を補給すれば即時に解消します。
  現役当時は、会議や客先で間食がとれないことが多かったため、事前にアメやチョコレートをとることで予防していました。これが原因で糖分過多となり、軽い糖尿病となってしまいました(定期健診で発覚)。
  それからは、事前の予防は中止しました。兆候が出てからアメをなめることで対応し、血糖値も下がりました。皆さんも注意してください。

flower2 ドクターから一言
  胃切除後の低血糖対策で、アメによる予防から軽い糖尿病になったようですね。軽いうちに対処されたので、その後のコントロールは大丈夫と思われます。健康が第一ですから、会議中でも先方の理解を得て、正しく対応されることが望まれます。お互いに知識を得るのは、社会的にも大切なことです。

flower1 ブドウ糖を勧められ
栃木県 Sさん (81歳)
  平成15年9月、胃癌で胃を全摘しました。術後は毎日、「さあ頑張ろう」と自分にいい聞かせて、もう9年になります。
  術後2年は順調に回復し、喜んでいましたが、3年目に入り、ダンピング症状が出てきました。その日、そのときにより症状が異なり、どうして良いのかわからぬうちに、だんだん食べられなくなり、調子良く動いてしまうと動けなくなることが多くなりました。
  通院していた歯科の先生が、ご自分の経験で「ブドウ糖を食べると動けるようになりますよ」と話してくださいました。それからは動き過ぎたり、足が冷えたり、体に力が入らず動けなくなったときにはブドウ糖を食べます。ブドウ糖を口に入れると、すぐに体が温まり、動けるようになるので、ありがたいです。
  術後は毎日、記録を取ることで、だんだん自分に合った生活の要領がつかめてきました。なるべく外に目を向け、周囲の話から自分に合うものを見つけ、実行しました。苦しいときは無理をせず、途中でやめました。診察日には記録した内容を先生に話し、私に合う薬を処方していただき、ありがたいです。
  市の検査で異常が見つかり、近くの先生に診ていただき、癌といわれたときはハッとしましたが、大病院を紹介していただき、すばらしい先生方に巡り会い、適切な処置をしていただきました。家では主人が細かいことまでやってくれます。恵まれた環境に感謝しつつ、前向きに頑張っております。

flower2 ドクターから一言
  経験から学んだ言葉は、真実を教えてくれるものです。当然のことなのですが、低血糖にブドウ糖は最高です。そして、自分に合った生活のリズムの実行ですね。高齢になると、特に無理をしないことを悟るのも、すばらしい自覚です。市の検査で異常が見つかっても、その後は、落ち着いた経過で良かったですね。

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