アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下はALPHA CLUB366号(12/'12)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です
ひまわり便 秘
flower1 ウォシュレットを利用
北海道 Hさん (90歳)
  平成9年6月、胃癌で胃の幽門側を亜全摘し、その1ヵ月後、腸閉塞になり手術を受けました。以後、消化の良い物、軟らかいご飯を中心にとり、腸閉塞の防止に、運動と毎日の排便を心がけてきましたが、便秘、軟便、下痢の繰り返しで、特に便秘のときには指で掻き出すことさえ強いられ、苦労しました。
  同21年2月に腸閉塞が再発、癒着した腸の剥離手術を受けました。9月にまた腸閉塞になり、絶食療法で回復しましたが、体力も低下して、腸閉塞の怖さを痛感しました。
  終の住処を求めて、サービス付き高齢者向け住宅に入居しました。食事が心配でしたが、少量(従来の3分の1以下)のおかゆを主食に、副食は、魚、野菜を中心に、少量ずつ種類も多く、高齢者向けに細かく刻まれ、軟らかく煮てありました。従来は食べなかった繊維の多い野菜、キノコ、揚げ物、薄く切った豚肉なども少しずつ食べ始めました。やがて、下痢も軟便も減り、食べる楽しみが生まれました。副食が多いときには主食を減らし、梅酒の水割り約50ccを飲みながら、少しずつ、よく噛んでゆっくりと食べています。
  約1年前から便秘対策が必要になってきたため、ウォシュレットの噴出水が直腸に入るようにお尻の位置を定めています。直腸に入った水をすぐに出さずに我慢すると、驚くほど便が出やすくなります。必要なら2〜3回行い、毎日の排便を心がけています。おかげで腸に良い習慣性が生まれ、食べ過ぎなければ、毎朝食後に正常な便が出ています。

flower2 ドクターから一言
  術後の腸閉塞の原因は詳しくわかりませんが、どうやら腸の癒着のようですね。腸癒着があっても屈曲や狭窄がひどくなければ、よく噛んで食べることで閉塞にはならないものです。しかし、高齢になると腸の動きが弱くなり、また、排便のための肛門括約筋の動きも悪くなり、便秘になりがちです。ウォッシュレットの利用はすばらしいことです。その人に適した水流の強さ、水温などを調節するとより効果的です。

flower1 豆乳で便秘が改善
長野県  Kさん (65歳)
  平成14年3月、胃癌で胃の幽門側を5分の4と胆のうを切除しました。術後3年ほどは下痢に悩まされましたが、だんだんと便秘になりました。4〜5日出ないとおなかが張り、苦しくて気持ち悪くなります。先生に下剤を処方してもらいましたが、薬に頼ることはとても不安でした。
  半年ほど前、スーパーに買い物に行くと、新発売の豆乳の試飲がありました。以前、別の豆乳を飲んだときはとてもまずかったのですが、この豆乳は飲みやすく、早速買いました。毎朝、コップ1杯の豆乳を飲むようになってから4〜5日後、便がふつうに出るようになりました。私にはこの豆乳が合っていたようです。

flower2 ドクターから一言
  豆乳は古くから牛乳、母乳の代わりに用いられていますが、最近はいろんな香味が加えられているようですね。たん白質、脂肪に富み、健康的な飲料です。積極的な試飲がKさんに適した豆乳を教えてくれたのでしょう。

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