アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下はALPHA CLUB375号(9/'13)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です
ひまわり 下痢
flower1 よく噛み、運動もする
神奈川県 Nさん (76歳)
 55歳のときに頸部と脾臓の悪性リンパ腫にかかり、6ヵ月間休職して治療を受けました。そのとき、胃と大腸に早期癌が見つかり、同時に手術を受けました。悪性リンパ腫は完治しました。それからは毎年、胃カメラ、大腸カメラの検査を受けていましたが、平成19年の春の検査時に、胃に違和感が出てきました。他の病院で再検査を受けると胃癌が見つかり、東京医科大学病院で精密検査を受けました。結果は胃を全摘しなければならない状態で、9月に手術を受け、ルーワイ法で再建しました。
  術後は、腹痛、下痢、腹鳴、おなら、体重減などに悩まされました。
  術後5年が過ぎて、今は近くのクリニックで診てもらっていますが、以前に比べると下痢やおならなどは、だいぶ改善しています。
  私なりに取り組んでいる下痢などへの対策は、(1)食事は1時間前後、時間をかけてよく噛んで食べる (2)歯が大事なので歯科で歯を調整する (3)牛乳が飲めなくなったので、ヤクルトやチーズなどをとる (4)週に2回ほどスポーツジムに通い、ランニングマシンで30分間歩き、その後は器具を使って腹筋、背筋などを鍛えることです。薬は整腸薬ラックビー、消化酵素薬エクセラーゼ、下痢止め薬ロペミンカプセル、漢方薬の大建中湯(ダイケンチュウトウ)を飲んでいます。おかげでボランティア活動もできるようになり、毎日頑張っています。

flower2 ドクターから一言
  21年前の悪性リンパ腫から、いろいろな癌にかかり治療を受けられたことは、闘病への努力の成果と感服いたします。取り組まれた4つの対策は、他の方々への対策にも通じる内容です。もう一つ加えるとしたら、自分の便の色や形などをできるだけ観察してください。

flower1 乳酸菌の錠剤で下痢も解消
千葉県 Tさん (64歳)
  胃癌で胃の幽門側を3分の2切除してから6年半になります。退院後からひどい下痢で脱水状態になり、体重も減りました。外出先で少量の水やお菓子を口にしただけでも、トイレに直行です。でも、腸内に食べた物が詰まって苦しくなったときの痛みに比べると、辛抱できました。ただ、下痢で下着を汚したときは本当に惨めな思いでした。
  処方薬のラックビーとヨーグルトを毎日とり続けましたが、効果はありませんでした。6ヵ月ほど前、ラックビーを断り、市販の栄養補助食品「リケンのヨーグルト10個分の乳酸菌」(錠剤)を毎日、朝食後に飲むようにしてからは、ひどい下痢もなくなりました。
  今でもスーパーのお惣菜や回転ずしを食べるとすぐに下痢になります。外食時には火を通してある料理を選び、お弁当やサラダ、惣菜パンは食べないようにしています。

flower2 ドクターから一言
  ヒトの腸内には通常約100種類、約100兆個の腸内細菌が棲み着いており、その働きにより、善玉菌40種類、悪玉菌30種類、日和見菌30種類に分けられています。乳酸生産量の高い菌を乳酸菌と呼んでいます。体調によってその量も変化しますので、下痢対策には自分に適した食品を選ぶことが大切です。

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