アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下はALPHA CLUB378号(12/'13)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です
ひまわり 逆流
flower1 自分の体と対話しながら
大阪府 Kさん (57歳)

  昭和55年7月、24歳のとき、胃癌で胃と脾臓を全摘しました。術後33年が過ぎた今でも年に1〜2回は逆流に悩まされ、逆流性食道炎になったこともあります。逆流の治療をしなかったので、食道が荒れて声の出も悪くなりました。食欲不振を招き、少し食べただけでも嘔吐し、体重も減りました。「このまま死んじゃうのかな」と思っていたときに、アルファ・クラブを知りました。
  就寝中に逆流が起こると、口と鼻から黄色っぽい苦い消化液があふれ出し、その消化液が器官にも入り込み、むせて目が覚めます。消化液を吐き出したあとは、食道と鼻の奥がヒリヒリと痛み、「もう死にたい」と何度も思ってしまうのです。
  逆流の原因は、空腹時に消化器から消化液が出ても、消化する物がないために起こるのかなと、私なりに推測しています。消化液の逆流を抑えるために食パンの柔らかいところを少し食べ、水分をとって落ち着かせています。日中の空腹時に食道辺りにじわじわと消化液が上がってきたときには、急いでつばを飲み込み、できるだけ早く水分をとります。
  逆流を起こした後の数日間は胸やけがあります。そのときには、まず、牛乳を飲み、食道への刺激を和らげてから飲食しています。
  自分の体と対話しながらつき合っていくしかないのですね。

flower2 ドクターから一言
  33年間も自分の体と対話しながら悟られた言葉には、本当に頭が下がります。逆流対策は、いかに逆流を防ぎ、少なくするかですが、この責任は医師の技術も大きく関与しているので、私たちも常に反省し、努力しなければいけません。予防には、就寝時、上半身を高くするような体位が大事です。それでも逆流してきたときには、どう対応するかですが、中和するための薬もあり、水を飲むもの良いことです。


flower1 就寝前の飲食が原因
静岡県 Sさん (66歳)

  平成14年3月、胃癌で胃と胆のうを全摘しました。
  術後は3口食べるとつかえて、食べられなくなりました。30分くらいじっとしていると、少しずつ食べられるようになりますが、そのあとは腹痛と下痢が起こりました。
  明け方近くには、逆流が起こりました。突然、苦い液がのど元まで上がって目が覚めると、慌ててトイレで吐き出しますが、そのあとはのども痛くなります。何とか改善する方法はないかと先生に相談すると「逆流は就寝前に飲食したり、寝る姿勢が仰向けだったりすると起こりやすいのです」といわれました。
  思い出すと逆流を起こした日は、就寝前に少し食べていました。食事量が少なく、すぐにおなかが空くのです。それからは、食べずに我慢して寝るようにしていたら、逆流も起こらなくなりました。

flower2 ドクターから一言
  術後3口ほどでつかえて食べられないのは、手術のつなぎ目が少し狭かったのでしょう。つなぎ目は、だんだんとむくみが取れてきて、正常の内腔になります。何といっても就寝2時間前くらいからは飲食しないことが大事ですね。


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