アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下はALPHA CLUB381号(3/2014)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です。

ひまわり つかえ
flower1 時間の経過を待つのみ
神奈川県 Iさん (81歳)

  平成18年11月、胃癌で胃の全摘手術を受けました。術後は逆流性食道炎で7年間も苦しみ続けています。そのうえ昨年の3月、今度は盲腸癌にかかり、2度目の手術を受けました。抗癌剤の治療を勧められましたが、私は断りました。
  術後は腸閉塞を起こして入退院の日々でした。逆流も治まらず、食道がただれて常に痛みがあります。真夜中に、ひどいときは緑黄色の苦い液の逆流とともに、のどを灼きつくすかと思うほどのチリチリとした痛みを感じて飛び起きます。枕元に用意しておくカルピスウォーターを流し込むようにして飲み、そして抗潰瘍薬ストロカインを服用します。
  逆流に悩まされても前向きに生活することができるのはカルピスとストロカインのおかげです。私にはなぜかカルピスが適しているようです。手術を勧められましたが、さらなる手術は望まず頑張っています。
  つかえたときは、生唾が口いっぱいとなり、呼吸するのもつらくなります。家族に背中をさすってもらったりたたいてもらったりしますが、治まりません。肩で息をしながら、ただ時間の過ぎるのを待つのみで、情けなくなります。
  食事は人様の半分も食べられず、術後10kgやせた身体は元に戻ることを忘れたようですが、自分でも不思議なくらい元気で好きなことをしています。「ひたすら精進せねば」と思う茶道を学び続けているからかもしれません。
  自分の生活に目標を持ち「日々是好日」を心がけ、病の克服に努めています。 

flower2 ドクターから一言
  胃癌と盲腸癌の2回の手術を受けられたということは、さぞかしつらかった経験でしょう。術後、腸閉塞を起こしたり、逆流性食道炎で苦しみ続けたことも大変でしたね。カルピスは日本で創製された乳酸菌飲料で、100年近い歴史を持つ名品です。食道と胃腸の吻合部(つなぎ目)は、本当に狭いのか、曲がっているのかなど、内視鏡でよく検査してください。


flower1 おにぎりとバナナが良い
千葉県 Nさん (65歳)

  平成14年3月、胃癌で胃と胆のうを切除しました。食事のとり方は栄養士さんから指導されましたが、ひと口食べるとつかえて、もう食べられませんでした。ゆっくり噛んでいましたが、2口、3口でつかえます。
  4ヵ月たち、体重は極度に減り、体力もなくなりました。会報にバナナが良いと載っていたので、早速食べると、つかえずに食べられました。おにぎりもつかえずに食べられました。食後の下痢が頻繁でしたが、おにぎりとバナナを食べたときは下痢をしません。外出時には必ずバナナを携帯します。

flower2 ドクターから一言
  10年以上前に胃切除されたとのこと、2口、3口でつかえるというのは、はやり吻合部の狭窄によるものでしょう。昔からバナナはつかえないといわれる食物の一つです。おにぎりを食べると下痢をしないのは、よく噛んで食べるからでしょう。いずれにしてもすばらしいめぐり合わせですね。


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