アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下はALPHA CLUB389号(11/2014)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です。

ひまわり 食欲不振
flower1 リンゴジュースのおかげ
神奈川県 Y さん (65歳)

  平成18年2月、胃癌で胃と胆のうを切除しました。
  術後、食べるたびに吐き気と腹痛が起こり、そのあとは下痢になるので食欲もなくなりました。体重が激減し、家事もままならなくなりました。心配した家族が食べられそうな物をと、いろいろな野菜や果物を食卓に出してくれましたが、なかなか、食欲もわきません。
  信州の知人から「病後の体にはリンゴが良いのよ」と、リンゴ果汁100%のジュースが送られてきました。好意に甘えて少しずつ飲んでいましたが、そのうちにだんだんと食欲も感じ始め、ほかの物も食べられるようになり、信州の知人には感謝しています。

flower2 ドクターから一言
  胃と胆のう切除後は、たいへんな術後生活でしたね。でも、リンゴジュースのおかげで、だんだんと体力がついてきたことは本当によかったですね。リンゴジュースの効果は今までにもたびたび取り上げられています。Yさんがリンゴジュースを飲む時間帯、量、ジュースの温度などを細かにメモするのも良いですね。


flower1 早朝の散歩が効果的
徳島県 Oさん (66歳)

  平成20年11月、胃癌で胃の幽門側3分の2を切除し、リンパ節も2ヵ所郭清し、ビルロートII法で再建しました。
  退院のとき、病院の栄養士さんから、「食事のときは、ひと口、口に入れたら30回以上はよく噛んで、ゆっくり食べることが大事です。また、一度にたくさんは食べられないので、1日の食事回数を3回とせずに5〜6回に分けて食べるのが良いです」と、細かな食事の指導をしてくれました。退院後は恐る恐る食べ始めてみましたが、一度にどのくらいの量を食べて良いのか全くわからず、食べ過ぎてしまい、とても苦しい思いをしました。
  手術前には毎朝牛乳を飲んでいましたが、術後は飲むとおなかが痛くなるので飲まなくなりました。味付けも以前に比べて甘口になりました。好きな物が食べられなくなり、食事もおいしくありません。
  しかし、何事も前向きに考え、おいしく食事をとろうと、早朝の散歩を毎日欠かさずに頑張りました。そのおかげで便秘も治り、快便になりました。
  以前から歯周病の治療で歯医者さんに通っていましたが、聞いたところによると、徳島県の一部の病院では、癌で入院した患者さんに、口腔ケアを行うようになったそうです。たいへん良いことだと思います。
  これからも癌検診と歯科検診を定期的に受けていきます。そして、毎日おいしい食事がとれるように、皆さんの意見を参考にしたいと思います。、

flower2 ドクターから一言
  胃の幽門側3分の2を切除し、リンパ節も2ヵ所の郭清、ビルロートII法で再建という非常にすばらしい手術法の記載に感嘆しました。手術後は、術前の体調が一変することが多いものです。何よりも早朝散歩を続けられている努力に心から賛意を送ります。今までの術後患者さんの優等生です。


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