アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下はALPHA CLUB393号(3/2015)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です。

ひまわり 逆 流
flower1 就寝2時間前に飲食禁止

兵庫県 Cさん (69歳)

  平成22年5月、進行胃癌ステージIIBと診断され、胃、胆のう、脾臓を全摘し、ルーワイ法で再建しました。63kgあった体重は、退院時59kgに減りましたが(身長167cm)、腹周りの脂肪もなくなり、高かった肝機能と血圧の数値も正常値になり、医療の進歩と担当医に感謝しました。
  退院5日目、急激な高熱と腹痛で緊急入院。接合部の縫合不全で腹腔内に膵液が出て炎症を起こしたのです。200人に1人の割合で発生する腹腔内膿症で、再手術か、抗菌薬点滴による自然治癒かの選択を迫られるも、激痛で判断力なく、担当医を信じて後者を選択しました。絶食2週間、ドレナージ、補液・抗菌薬点滴治療と34日間の闘病生活。一時は感謝した医療の進歩にもこんな問題があるのかと半ば諦めの境地でした。
  逆流性食道炎との長い付き合いで、就寝2時間前の飲食禁止と脂肪食品の抑制をしています。体重は45kgに減ったままで体力不足ですが、神様からいただいたおまけの人生への感謝の気持ちに切り替え、明るく、前向きに、元気であることに喜びと感謝の日々です。

flower2 ドクターから一言
  術後、接合部の吻合不全の闘病生活、さらに、逆流性食道炎との長い付き合いにも明るく前向きの人生を見つけられたのはCさんの努力によるものです。おまけの人生と悟った生き方は、楽しい人生になるでしょう。


flower1 温かくしてリラックス
三重県 Kさん (66歳)

  胃を全摘して10年たちます。術後は逆流で苦しみました。睡眠中、突然苦い液体がのどまで上がり、慌てて飛び起きてうがいをしますが、のどがヒリヒリと痛み、動悸がして脂汗が出ました。朝まで眠れず、のどの痛みにより、食べ物を飲み込めるまでに2〜3日かかりました。内視鏡検査では特に問題はなく、この状態が3年続きました。
  今は、逆流もほとんどありませんが、無理をして体が弱っているとその兆候が現れます。そのときは温かくしてリラックスし、横になります。会報に「頑張ってくれている腸を思いやることが大切」とありました。
  体重は減り続けていますが、長年の趣味であるカメラを持って出かけ、気分転換をします。

flower2 ドクターから一言
  術後の内視鏡検査で問題がなくて、内視鏡所見と愁訴の一致しない逆流などもあります。無理をしない生活を選ぶことが第一です。体重が減り続けているとのこと、食べることだけでなく、年に一度の検査を続けてください。



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