アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下はALPHA CLUB397号(7/2015)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です。

ひまわり 下 痢
flower1 自分なりに工夫を

兵庫県 Yさん (48歳)

  平成23年3月、胃癌で胃と胆のうを全摘し、ルーワイ法で再建しました。
  術後半年ほどは、食後の腹痛と下痢に悩まされました。特に朝食後は動けなくなる日もあり、これがずっと続くのかと落ち込みました。しかし、私の場合は、食べた物が消化不良で下痢になるというよりも、空腹のときに炭水化物や高糖分の食物を多めにとると下痢になることに気づき、自分なりに考えました。
  (1)朝食時、ジャムや牛乳、ヨーグルトなどの乳製品はとらない。ご飯は一食につきお茶わん半分にする。 (2)甘い物が欲しいときには食後のデザートで少量とる。あんこやアイスクリーム、ヤクルト、カステラなどをとるときは特に注意する。 (3)食後はできれば30分ほどはバタバタと動き回らない。これらを実行していたら、だんだんと下痢の起こる頻度も減り、ずいぶん楽になりました。
  今も、油断をすると月に数回、下痢が起こりますが、胃のない体になった以上は「下痢は一生のお付き合い、出てしまえば終わり」と、自分に納得させています。外出時には携帯用の消臭剤を持ち歩き、何事も前向きに考えるように心がけています。
  東日本大震災の日に手術を受けて4年を迎えますが、今は体重もすっかり元に戻りました。再発もなく、元気に生活できることに、感謝している毎日です。

flower2 ドクターから一言
  ご自身の体験から、下痢の発生する要因が、炭水化物や高糖分の食物を多めにとると起こることに気づき、対策を考えられたのはすばらしい着眼です。朝食時の注意、心がけをチェックされたことは、下痢に悩む方々の模範といえます。


flower1 焦らないことが大事
群馬県 Mさん (58歳)

  平成14年2月、胃、胆のうを全摘しました。
  術後、一番困ったのは下痢でした。食後20分ほどたつとおなかの激痛と便意が起こり、トイレに駆け込みます。治るまで30〜40分は出られず、食べる気力がなくなりました。しかし、日にちがたつうちに、だんだんと腹痛も軽くなり、下痢の回数も減ってきました。今でも完全には治ってはいませんが、日にち薬なのだと思い、焦らないようにしています。

flower2 ドクターから一言
  食後の激痛と便意に襲われ大変でしたね。しかし、焦らないことが大切です。下痢は液状または液状に近い便を反復して排泄することをいいますので、食事は腸から吸収されやすい食物を選び、よく噛んで食べることが大切です。


<私の食生活> 糖尿病患者が胃癌に 血糖値は徐々に正常化
兵庫県 Aさん (68歳)

  平成22年5月、胃癌で胃の幽門側を4分の3切除しました。術後、腸閉塞を3回起こしましたが、いずれも自宅で回復しました。ただ、ダンピング症状には悩んでいます。白米やパンを食べると、食後血糖値が300近くまで上昇し、その後、60くらいまで下がります。この急変が頭痛、めまい、倦怠感などの原因と理解したので食事は野菜から食べ、主食は玄米や固ゆでのスパゲッティに替えました。
  幸か不幸か、私は糖尿病を患い、自己採血で血糖値測定をしています。採血は微量で痛みはほとんどありません。食後血糖値を計りながら、ダンピング症状の軽減にトライしています。
  術前63kgの体重は53kgに減り、中性脂肪、コレステロール、ヘモグロビンA1cの2型糖尿病の管理目標値が正常に戻りつつあります。ケガの功名です。



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