アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下はALPHA CLUB398号(8/2015)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です。

ひまわり 低血糖
flower1 低血糖対策を教えてほしい

愛媛県 Yさん (52歳)

  平成24年2月、胃の幽門側を3分の2と、胆のうを切除しました。術後、いろいろなダンピング症状がありましたが、低血糖症状には困りました。食後2時間ほどたつと、冷や汗や、動悸、震えが起こり、気分が悪くなります。原因がわからず、ネットで調べて低血糖症状と知りました。低血糖対策を詳しく教えてほしいと思います。

flower2 ドクターから一言
  血糖値は70〜110mg/dlが正常基準値です。炭水化物の貯蔵の乏しい脳では、血糖値低下の影響を受けやすく、60mg/dl前後の低血糖になると交感神経刺激症状としての不安、動悸、発汗、ふるえなどが見られ、40mg/dl前後では脱力、冷感、脳症状としての頭痛、けいれん、昏睡などに陥ることもあります。自分なりに症状をメモすると良いでしょう。


flower1 食事のとり方を考える
兵庫県 Tさん (48歳)

  平成17年7月、胃癌で胃、脾臓を全摘し、22年9月、胆のうを摘出しました。
  せっかく救われた命ですから、楽しく生きようと思い、以前から続けていたスポーツも術後2ヵ月で再開しました。街を歩くときも、サッサと大きな歩幅で元気よく歩くように心がけましたが、午前中の活動量が多いと午後には疲れてしまします。そんなときは買い物中にもふらふらして、歩けなくなることもあります。低血糖予防に、家を出るときはキャンディーを1つ、口に入れて、ゆっくり溶かしながら歩くようにしています。
  食事は野菜から食べて、炭水化物だけが多くならないように気をつけています。1回の食事量は少なめにして、その2〜3時間後にカステラやビスケットなどを食べて低血糖を予防しています。この10年で自然に身についた食習慣です。
  旅先で具合が悪くなるのは怖いですから、外食は特に気を使います。食べ過ぎを防ぐためにも、野菜から食べ、そのあとは、食べてみたい地域の名物料理にします。少量でも目と舌で満足できたと思ったら、満腹になる前に箸を置きます。時間を空けてから、おやつを取るようにしています。
  自分なりの食事のとり方と運動を継続することで、低血糖などの後遺症状を未然に防ぐ生活をしていこうと思っています。

flower2 ドクターから一言
  若いときに胃を全摘され、術後の低血糖症状にもめげず、食事を中心とした努力工夫に感激しています。8年という歳月で自分なりの生き方をつくりだしたことは、人生にとって一番の宝ですね。


<私の食生活> 自分の体と相談してよく噛むこと
岡山県 SKさん (47歳)

  平成22年1月、胃癌で胃の幽門側を5分の4切除しました。術後5年たちますが、食べ方は、よく噛むことにつきると思います。私は基本的には何でも食べるようにしています。食事量は多いときもあれば、少ないときもあります。そのときの自分の体調と気分に合わせてとるようにしています。
  食べ物によっては食後に苦しさを感じることがあります。私の場合は、パン類を食べると、しばらくしてから苦しくなります。よく噛んで、自分の唾液をたくさん出して飲み込めば良いのですが、時間に追われているときに、他の飲み物で流し込んだりすると苦しくなります。
  毎食、自分の身体と相談しながら食べるのが一番良いと思います。これが食事に関して特に気をつけていることです。



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