アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下はALPHA CLUB401号(11/2015)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です。

ひまわり やせ
flower1 食事の工夫と運動を励行

千葉県 YSさん (71歳)

  平成22年4月、胃がんで胃の全摘手術をしました。術後の1年間に2度、腸閉塞で入院し、そのつど、体重も体力も減り、やせる一方でした。食べることが仕事だと思い、工夫しました。
  (1)毎朝、野菜、果物のミックスジュースを飲む。(2)バランスの良い食事をとる。(3)食前に大建中湯(ダイケンチュウトウ)、食後に消化酵素薬タフマックを服用、おやつに経腸栄養剤エンシュア・Hを牛乳と混ぜて飲み、バナナ、クリームチーズ、ヨーグルトをとる。(4)筋肉をつけないと体内に栄養が取り込めないと知り、テレビ体操、ウォーキングを続けましたが、歩き過ぎて足がつったこともあり、今はほどほどにしています。
  術後、体重は14kg減り、現在3kgしか増えていませんが、快食(時々つかえる)、快眠、快便の日常生活ができるので、やせでも良しとしています。

flower2 ドクターから一言
  食べることは、生活の大きな仕事ですが、「過ぎたるは及ばざるが如し」で、何事もほどほどが一番です。大建中湯も非常に良い薬で、冷えと腹満にもよく効きます。


flower1 無理せず、規則正しい生活を
三重県 Tさん (70歳)

  平成23年6月、半月ほど血便が続き、貧血で緊急入院しました。胃に穴があいているというので、手術を受けて、胃がんが見つかりました。その後、抗がん剤ティーエスワンを服用し、8月に胃と胆のうを全摘しました。
  術後1年は、抗がん剤の副作用(食欲不振、嘔吐、下痢、口内炎、色素沈着など)に悩まされ、苦しくつらい日々でした。私が入ったあとのお風呂は臭くて、湯船の底には黒い皮膚が沈殿し、子どもたちは嫌がって入りませんでした。トイレのにおいもひどく、とても嫌われた1年でした。64kgあった体重は52kgに減り、筋力は著しく低下しました。しかし、仕事や食事、睡眠、運動に気をつけて、規則正しい生活を心がけました。
  もうすぐ術後5年、体重は2kgほど増え、今年は一番調子の良い夏を迎えたようです。無理をせず、バランス良く食事をとり、楽しい生活を心がけたおかげかと思います。願わくば、体重がもう2〜3kg増えると、やせなりにかっこが良いのではと思います。私事ですが療養中に書いた小説を12月に出版する予定です。夢の実現が楽しみです。

flower2 ドクターから一言
  規則正しい生活に心がけて術後5年、無理をしないでバランス良い食事をとることは、非常に大切です。療養中に書かれた小説は、すばらしい努力の結晶ですね。出版を期待しています。


<私の食生活> くよくよと悩まずおおらかな気持ちで
大阪府 Hさん (53歳)

  平成26年4月、食道と胃の接合部にできたがんで胃の噴門側を3分の1切除しました。
  術後はなかなか食事がとれないことに気が焦っていました。しかし、友人たちに誘われた泊りがけの旅行がきっかけで食べられるようになりました。
  のど元過ぎれば熱さを忘れるのか、食べられるうれしさから胃を取ったことも忘れて食べ過ぎたり、よく噛まなかったり、寝る直前に食べたりして腹痛や嘔吐、逆流を繰り返しました。
  しばらくは食べたい物を好きなときに好きなだけ食べていましたが、最近は栄養バランスを考えた食事を心がけなければと思い、食べた物を記録し、摂取カロリーを日々確認しています。試行錯誤の毎日ですが、くよくよと思い悩むことなく、おおらかな気持ちで過ごせればと考えています。



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