アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下はALPHA CLUB404号(2/2016)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です。

ひまわり 味覚障害
flower1 特別な工夫はせず心の立て直しを意識

福岡県 Aさん (73歳)

  胃がんの手術から間もなく5年たちます。ステージIIIで胃の幽門側を3分の2と胆のうを切除し、リンパ節も郭清しました。
  元来、元気だったので病気に関する知識はありませんでしたが、主治医からアルファ・クラブを教えてもらい、会報に載っていた医師のアドバイスや体験談を読みました。とても参考になり、心の支えとなりました。
  抗がん剤治療を1年間の計画で始めましたが、4ヵ月を迎えた頃、肝機能の数値が高くなり、休止しました。短期間でしたが、腹痛、下痢、貧血、色素沈着、味覚障害などの副作用で、とてもつらい思いをしました。特に味覚障害が出たときは、何を食べても味がわからず、食べることが苦痛でした。それでも生きるためにと、無理に食べようと努めましたが、多々の病状が重なって体力もなくなりました。壁に手をつきながら歩く姿は、今にも死にそうに見えたそうです。
  でも、今は、患者と思えないほど元気になりました。特別な工夫はしていませんが、心の立て直しを意識しました。同じ病状の皆さんが努力されているのを見倣い、精神面の工夫をしました。腹痛と下痢は脂質類の食べ過ぎに気をつけることで軽減し、味覚障害もいつの間にか改善しました。たくさんの方から励ましやアドバイスをいただきました。感謝しています。

flower2 ドクターから一言
  術後の味覚障害は、程度の差はあっても胃切除後のほとんどの人に起こりますが、いつの間にか消えています。精神面での立て直しが一番影響し、生きるという気力が肉体の回復力と協力して大きな力を生むようです。


flower1 亜鉛のサプリメントで改善
千葉県 Aさん (58歳)

  平成20年3月、胃がんで胃の幽門側3分の2と胆のうを切除しました。術後、腹痛、下痢、食直後と食後2〜3時間後に起こるダンピング症状など、多々の後遺症に襲われました。
  そのうちに、何を食べても味が感じられなくなり、料理の味つけができなくなりました。不安になり、先生に相談すると、亜鉛不足かもしれないといわれたので、亜鉛のサプリメントをとり始めました。少しずつ味覚も戻りました。

flower2 ドクターから一言
  亜鉛というミネラルは、たん白質とインスリンの合成に関与し、少量ながら生命の維持に貢献しています。1日の亜鉛の必要量は、男性9mg、女性7mgといわれていますが、牛肉、豚レバー、牡蠣などに多く含まれています。


<私の食生活> 食べたいものを食べる
三重県 Sさん (62歳)

  平成22年4月、胃がんで胃の幽門側を4分の3切除し、抗がん剤を11ヵ月間服用しました。当初はダンピング症状や抗がん剤の副作用で苦しみました。9月から職場復帰しましたが、職場はテーマパークなので屋外を歩くことが多く、暑くて大変でした。
  食事は量を食べられないのですぐにお腹が空き、いつも作業着のポケットにビスケットやカロリーメイトを携帯していました。料理は水炊きが多いです。野菜、魚、鶏肉が食べられるので最高です。夏でもよく食べました。旬の果物もとり、リンゴは毎日食べました。食後は虫歯予防にガムを噛みます。
  退院時に食べて良いもの、避けるものを教わりましたが、今は食べたいものを食べます。ただ、ラーメン、タコはだめです。最近は焼肉店にも行きますが、野菜をたくさん食べます。



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