アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下はALPHA CLUB 260号(2/'04)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です
ひまわり 腹 痛
flower1 マッサージとヨーグルト
大阪府 Sさん (74歳)
  昭和55年、胃潰瘍で胃の4分の3を切除。2年後、腸閉塞で再度手術。食後の腹痛は23年も続いています。原因はガスだと思い、痛み出すとすぐ仰臥し、両手を重ね、できるだけ力を入れ、おなかを時計回りにさすります。横隔膜の下を押したり、軽く叩いたりして刺激を15〜20分与えると痛みが止まります。また、牛乳をヨーグルトに替えたら腸の具合が良くなり、下痢も治まりました。

flower1 ヨガを続けて
福岡県 Hさん (60歳)
  胆石といわれたのですが、微熱と胃の痛みが取れず、胃カメラ検査を受けました。平成11年12月、早期胃癌で、胃の3分の2と胆のうを切除。術後、下痢や腹痛に苦しみました。先生に、体を動かし免疫力をつけてといわれ、以前から習っていたヨガを再開したところ、腹痛や下痢が治まり、肉や魚も食べられるようになりました。身長150cm、体重は42kgが32kgまで減りましたが、今は44kgです。家族の励ましで元気になれました。

flower1 ゆっくりとよく噛んで
東京都 Oさん (74歳)
  平成12年2月、胃の悪性腫瘍で、噴門側3分の2を切除。術後の下痢、腹痛に悩まされました。元気になろうとして食べ過ぎたのが原因でした。
  先生の指導で、1日6〜7回の分食にし、少量をよく噛んで食べるようになってからは、下痢、腹痛が軽くなりました。牛乳や油物、生魚はまだ食べられませんが、大豆製品の納豆や豆腐類は毎日とり、チーズ、ヨーグルト、そして、肉類は少しずつとれるようになりました。また、ドリンク剤や養命酒、にんにく卵黄なども飲用しています。
  外出のときは、歩いたり自転車を使ったりして体力をつけています。

flower2 漢方薬・西洋薬 アドバイス
  胃切除後の腹痛に共通する原因は、とにかく、胃の大きさが3分の2〜4分の1などと小さくなっている点です。ここに普通の食事量を入れたのでは、残った胃袋に強い圧力が加わって当然痛みが出るはずです。術後の胃は、年数を経ても拡張するものではありません。
  Oさんの1日6〜7回の分食でよく噛むことは対策の基本です。
  Hさんのヨガは、全身の体力、免疫力をつけ、残った胃や腸の働きも高めますので、消化、吸収が良くなります。
  Sさんのおなかマッサージも刺激を与えて胃腸運動を整えます。牛乳より乳酸発酵させたヨーグルトのほうが、消化には良いです。
  腹痛のときに役立つ漢方薬は、小建中湯(しょうけんちゅうとう)や芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)があります。
  後遺症の対策に必ず役立ちますので、食事や生活様式の簡単な日記をつけることをお勧めします。
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