アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下はALPHA CLUB 290号(8/'06)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です
ひまわり 低 血 糖
flower1 アメ玉で対処
東京都 Aさん (65歳)
平成15年5月、人間ドックで胃に異常が見つかり、胃内視鏡の再検査を受けました。結果は胃癌といわれ、胃を全摘。術後の後遺症は胸やけやつかえなどがありましたが、1年過ぎた頃から自然と軽減してきました。
  入院中に先生や看護師さんに食事の量や食べ方をいろいろ教わり、今も守っています。3回の食事のほか、10時、3時にバナナ、クッキー、ヨーグルトなどを食べていますが、それでも低血糖が起こります。そのときは、いつもアメ玉をなめています。
  体重は術前59kgでしたが(身長161cm)、51kgまで減少、現在は55kgに回復しました。退院後は体力をつけるため、積極的にウォーキング、テニス、スキーを楽しんでいます。

flower2 ドクターから一言
分食方法は、低血糖対策を含め、胃切除後の後遺症軽減のために必要です。ただ、糖分の吸収率は人によって差があります。Aさんのアメ玉の利用はすばらしい工夫です。中でもブドウ糖の多い種類を選ぶと良いでしょう。

flower1 バナナと栄養ドリンクで解消
佐賀県 Bさん (76歳)
平成14年6月、胃癌で胃を全摘しました。いろいろな後遺症が起こり、そのつど対応していましたが、食後2時間前後に起こる低血糖だけはどうして起こるのかわからず、情報もなく、いつも悩んでいました。最近やっと、バナナ半分と栄養ドリンクを飲むと治まることがわかりました。外出のときは必ず栄養ドリンク1本を持って出かけています。
  その後、会報に低血糖の起こる原因と対処法が掲載されていて、全く考え違いをしていることに気がつきました。炭水化物を少なくして、たん白質、脂肪分を上手にとることが良いということを初めて知りました。今はおかずを先に食べ、それからご飯を食べるようにしています。

flower2 ドクターから一言
胃切除後の低血糖症状は食事性低血糖とも呼ばれ、食後2〜4時間以内に起こりますが、最初は気付かないことが多いようです。Bさんにとって、試行錯誤から得られたバナナと栄養ドリンクは、低血糖対策に一番の薬ですね。

flower1 ジュースを飲んで回復
宮城県  Oさん (58歳)
平成14年2月、胃癌で胃を3分の2切除しました。後遺症は下痢、腹痛、吐き気などが起き、不安な日を送っていました。4ヵ月過ぎた頃、食後の散歩に出かけたとき、歩いていて急に頭がふあっとなって気持ちが悪くなり、その場にしゃがみ込んでしまいました。とにかく近くのお店に入り、ジュースを1口、2口とゆっくり飲んでいるうちに気分が落ち着きました。これが低血糖症状だと初めて知り、それからは外出時には必ずペットボトルのジュースやカロリーメイトなどを携帯しています。

flower2 ドクターから一言
胃切除後の低血糖症状は、主に交感神経の働きによって頻脈、どうき、冷や汗などが起こります。低血糖状態があまり長く続くときは、医師の診察を受けると良いでしょう。

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