アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下は、ALPHA CLUB 300号(6/'07)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です
ひまわり 貧 血
flower1 薬の必要性を実感
奈良県 Sさん (59歳)
  平成11年11月、噴門側を3分の2切除しました。術後、貧血で処方薬が出されましたが、薬は異物という思いや副作用も心配で、できれば食べ物で治したいと先生に伝えました。しかし、ダンピング症状もあり、食べ物だけでは難しく、血清鉄の数値が悪くなるばかりでした。「一度、腸の検査をしましょう」といわれ検査を受けると、大腸癌が発見され、17年9月、手術をしました。
  その後も貧血が続き、薬を飲むほうが良いというので、鉄剤フェロミア50mgを4ヵ月間続けました。数値は正常値になり、薬の効果を体感しました。現在も定期的に検査を受け、体調は落ち着いています。薬の効果、必要性を改めて実感しています。

flower2 ドクターから一言
  鉄の吸収を助ける胃液は、主に噴門部から分泌されます。噴門側切除や胃全摘では貧血になりやすく、薬が必要です。大腸癌発見は、幸運でしたね。


flower1 市販薬と鉄なべの利用
京都府 YKさん (63歳)
平成15年8月、胃癌により胃の部分切除をしました。進行癌のため、再発予防に抗癌剤UFTを服用しましたが、その副作用も重なり、後遺症は口内炎、痔、皮膚硬化、貧血、吐き気、便秘、下痢、体重減少など広範囲に及びました。
  1年7ヵ月後、体力減退や副作用のためUFTの服用をやめました。口内炎や痔などは改善しましたが、貧血、立ちくらみは治らず、市販薬のマスチゲンSを服用しています。また、少しでも改善できたらと思い、煮物には鉄なべを使っています。
  現在、赤血球は正常値を少し下回っていますが、問題はないといわれています。体重は54kg(術前は62kg、身長162cm)と安定して、日々の散歩も楽しんでいます。

flower2 ドクターから一言
  赤血球数も大切ですが、貧血にはヘモグロビン濃度(血色素量)も関与します。正常下限値は、男性13g/dLくらい、女性は12g/dLくらいです。鉄なべを利用するのは賢明ですね。

flower1 家内の気配りに感謝
東京都  Aさん (70歳)
  平成14年4月に胃を全摘、満5年がたちました。幸い、再発や転移はありませんでした。もともと貧血気味の体質で、術後の1〜2年は特に疲れやすく、倦怠感を感じていました。その後、自覚症状はありませんが、2ヵ月ごとの血液検査で貧血を指摘されていました。
  食事は必ず緑黄色野菜や納豆、豆腐などの大豆製品やレバーを食べます。家内が考える毎日の献立作りは見ているだけでも大変で、感謝しています。また、鉄剤のサプリメントと青汁を飲んでいますが、効果のほどは、はっきりしません。最近は、1日1万歩以上歩きます。だんだんと体力に自信がついてきました。

flower2 ドクターから一言
  胃全摘で貧血はやむを得ませんが、奥さまの献立が良かったようです。五色五彩といわれる種類の異なる野菜や食品群は、万事に健康のもとです。

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