アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下はALPHA CLUB305号(11/'07)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です
ひまわり 胸 や け
flower1 温めた白湯が一番
岐阜県 Mさん (71歳)
  毎年受けていた健診で、胃の上部に早期癌が見つかり、全摘手術を受けてから、今年の10月でちょうど6年になりました。食事は1日3回食、硬い物は避け、1回の食事に30分ほどかけてよく噛みます。間食は2回、パン、チーズ、ヨーグルト、果物、薄めのコーヒー2杯など、1日約1800calを目標に食べています。体重は術前57kg、術後47kg(身長162cm)で今は安定しています。
  術後、嘔吐、胸やけ、下痢、ダンピングなどさまざまな症状がありました。今でも、逆流による胸やけは改善しません。症状が起きたときは、温めた白湯を飲みます。お茶や他の飲み物では再度、胸やけが起こりやすく、白湯が一番合うようです。就寝30分くらい前に白湯を200cc飲みフオイパン(たん白分解酵素阻害薬)を1錠服用し、ガスが出てから寝るようにしています。時々、フオイパンを飲まないで、そのときはどのくらい胸やけになるか様子をみています。
  また、電動ベッドの角度を25度の角度にして寝ても胸やけが起こりました。たまに嘔吐が激しく起こり、半日ほどのどが痛むこともあります。そのときは、白湯を飲んで対応します。
  逆流は手術法により差があるようですが、今、再手術も考えています。

flower2 ドクターから一言
  白湯を飲むことで逆流液の濃度が薄められます。また、フオイパンは粘膜を保護する作用があります。分割食にして逆流する頻度を少なくし、白湯や薬の服用にも工夫をされて、再手術をせずにすむようお勧めします。漢方薬の半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)も効果があります。

flower1 ミルクあめで対応
兵庫県 Nさん (72歳)
  平成16年9月に胃を全摘、同時に脾臓、胆のうも摘出し、2週間後に退院。早期癌でリンパ節に転移はなかった。術後は、誰もが経験するように食べ物の種類、量、回数、栄養価、そしてダンピング症候群に悩みながら、自分に合う方法を探すのに約2年かかった。術後、お茶1杯飲むのにも少しずつ気をつけながら飲んでいたが、だんだんと食事も少量をよく噛んで食べると何でも食べられるようになった。胸やけも術後1年ほどは、昼間2〜3回、夜は午前3時か4時頃に起きた。寝るときは、上体を斜めにして逆流しないよう注意をしていたが、胸やけで目を覚ます日が続いた。そのときは水を飲み、治るまでベッドに座って待つしかなかったが、最近はほとんど起こらなくなった。
  時々、食べ過ぎたり、天ぷらや脂の多い肉などを食べたときに起こることもある。胸やけの対処法も試行錯誤をしたが、甘味の少ないミルクあめが一番合っている。あめ1個が口の中で溶けてなくなる頃、胸やけも治まるようになった。手術前の体重は70kg、現在は54kg(168cm)、順調に回復していると思う。

flower2 ドクターから一言
  胸やけは逆流によって起こることも多いので、上体を高めにして寝ることや、また、逆流したときは水を飲んで逆流液を薄めるのが基本対策です。ミルクあめはデンプン、脂肪、たん白質などが含まれ、逆流液を中和してくれます。

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