アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下は、ALPHA CLUB 308号(2/'08)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です
ひまわり 便 秘
flower1 この苦しみを克服したい 
広島県 Fさん (81歳)
  平成10年5月の職場健診で精密検査をするようにといわれ、胃の内視鏡検査を受けました。早期胃癌が見つかり、胃の幽門部を残して3分の2切除しました。
  術後から最も難儀しているのが食生活です。小胃症で1回の食事量は切除前の3分の1以下です。少しでも食べ過ぎると苦しくなり、胸やけ、もたれが起こり、気分が悪くなります。我慢できずに人為的な嘔吐でこの苦しさから逃れています。
  これが便秘と関係があるのか、便秘が続くと必ずこの症状になります。反対に下痢になったことは全くありません。消化の良い物を少量食べるのですが、胃の消化力が衰えているためか、胃内にたまったままで腸に送り込む力がないようです。
  力んでもコロコロとした便が少量出るのみで、排便後の「快腹感」というのを感じません。医師から、アローゼン顆粒(緩下薬)、ベリチーム顆粒(消化酵素薬)、オメプラール(プロトンポンプ阻害薬)などを処方してもらっています。下剤を飲むと一時的に効きますが、すぐ元に戻ります。最近は市販のコーラックファイバー(大正製薬)を服用し、何とか便秘から逃れている状態です。
  先日、本会の25周年記念講演会に参加し、便秘を改善する方法について質問しました。回答は乳酸飲料の服用でしたが、まだ、便秘改善には至っておりません。

flower2 ドクターから一言
  残胃の不快感と便秘は、手術による体内の神経反射の低下と関係があります。コロコロした便はけいれん性便秘型に見られます。食事にコンニャクをとり入れてみてはいかがでしょうか。ただし、よく噛んでください。また、漢方薬の大黄甘草湯も試してみてください。

flower1 排便記録で改善法を調査 
神奈川県  Hさん (73歳)
  4年前、胃癌で胃の幽門側を3分の2切除しました。退院時に排便が一番大事だといわれ、日々の排便状況に一喜一憂しておりました。
  便秘が3日以上続くと、頭がのぼせてめまいがします。下剤を飲むと便通があるのですが、そのあとは下痢が止まらなくなります。なるべく、薬に頼らずに排便を整える方法はないかと思い、食事や運動、排便の状態を5ヵ月間記録しました。
  明確な因果関係はわかりませんが、私が有効と思った対策は、便を軟らかくする食べ物として、バナナ、さつまいも、人参とリンゴのジュースなどを多めにとる。便が硬い状態ではないが、便が出ないようなときはプルーンやセンナ茶を飲む。また、ストレッチや散歩をして体を動かす。それでも出ないときは浣腸をする。いざとなったら医者に行けば良いと開き直るのも効果があります。
  一番大事なことは、あまり神経質にならない心の持ち方です。

flower2 ドクターから一言
  排便の記録をつけられていたのは、実に立派です。便秘が続くと、のぼせやめまいがあるとのことですが、血流や水分のコントロールが悪いのかもしれません。手足の冷えも関係がありますので、今までの改善法に加えて手や足の指をよくもんでみてください。

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