アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下は、ALPHA CLUB 312号(6/'08)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です
ひまわり 食 欲 不 振
flower1 挑戦する気持ちが大事
茨城県  Hさん (73歳)
  平成14年秋、進行胃癌が見つかり、12月、胃と脾臓を全摘しました。
  術後の1年間は抗癌剤TS-1を服用しました。抗癌剤服用中は極端に食欲不振になりましたが、これは薬の副作用で、薬をやめれば食欲不振も改善されると納得していました。
  ところが、5年半過ぎた今でも食欲不振になります。そればかりではなく、ダンピング症候群や膨満感、便秘、下痢、めまいなど、いろいろな症状にも悩まされています。食欲不振は個人差があるようですが、誰にでも起こり得る、手術に伴う後遺症だと自分に言い聞かせています。
  また、これも後遺症なのでしょうか、嗜好がくるくると変わります。今は、あれもだめ、これもだめ、と神経質にならず、甘い物でもアルコール類でも試行錯誤しながらいろいろと挑戦しています。
  「胃袋がない消化器系異常の人間が、健康人と同じ食生活ができるわけがない、食欲不振やダンピングが起こるのは当たり前だ」と考えれば気持ちが楽になります。

flower2 ドクターから一言
  薬の副作用は飲むのをやめれば治まるものではありません。食欲の秋といわれる心地良い季節のように、適切な気温や適正な体温、体調などを保ちつつ、語らいながら食事をすることが食欲不振の改善になるようです。何にでも挑戦しながら頑張ってください。

flower1 自然治癒力を信じる
千葉県 Sさん (67歳)

  平成16年11月、進行性胃癌で胃を4分の3切除しましたが「5年生存率50〜60%です」と告知されました。術後、主治医の勧めで抗癌剤TS-1、そしてUFTを飲みましたが、食欲が全くなくなり、食物を見るだけで気持ちが悪くなり、食事の時間がくると恐怖を感じるようになりました。体重が激減するので何とか食べようと思うのですが、だめでした。
  こんな状況で抗癌剤に頼るより、他の方法を試みて、短くても人間らしく生きたいと思い、先生と相談して抗癌剤を中止する決断をしました。
  この決断は「自分の人生は最終的には自分で決める」ということでした。私は自分の身体が持つ自然治癒力を信じ、免疫力を高める方法を探すことにしました。
  まず、前向きに明るく生きる努力をすること、できるだけ有害物質を排除した水や食物、また抗癌作用があるという食物やサプリメントをとりました。
  昨年の11月で術後3年の節目を迎え、無事に3年目をクリアできたことを心から嬉しく思いました。今も毎月の血液検査および、3ヵ月ごとの胃カメラ、CT、エコーなどの検査はきちんと受けています。
  現在はスキーやダンスなどを楽しみ、元気な毎日を過ごしています。

flower2 ドクターから一言
  お酒を飲むと赤くなったり、青くなったりする人がいます。抗癌剤も人によって反応は異なります。健康は自分で守るものです。気力を整えると、免疫力が高まるという報告もあります。漢方薬では十全大補湯、補中益気湯などが食欲不振を改善する処方薬です。

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