アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下はALPHA CLUB 314号(8/'08)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です
ひまわり 低 血 糖
flower1 症状改善に砂糖水
東京都 Tさん (52歳)
  平成17年2月、胃癌で胃の幽門側4分の3を腹腔鏡下で手術しました。おかげで、術後の回復が早く、1週間ほどで退院できました。
  1年後、上腹部に激しい痛みを感じて病院に行くと、胆石といわれ、このときも腹腔鏡下で胆のうを切除しました。
  胃を切除後の食事は、ごく少量に小分けして1日に何回も食べなければならず、大変でした。1度、食べ過ぎて吐きましたが、その後は量を調節しながら食べるようにしたので、嘔吐はしませんでした。
  術後2ヵ月過ぎから、食後、数時間たつととても気持ちが悪くなるようになりました。治まるまで横になっていましたが、やっとその原因が後期ダンピング症候群の低血糖だとわかりました。対処法としてコップや小さな水筒にあらかじめ砂糖水を作っておき、気持ちが悪くなったときに、2〜3口飲むようにしました。まるでカブトムシが樹液を吸うようでした。でも、いつの間にか低血糖症状も改善されて砂糖水を準備しておく必要もなくなりました。
  現在、術後3年半ですが、11kg減少した体重も増えつつあります。ただ、これ以上増えないようにしたいと思っています。低血糖症状を軽減するには、いろいろと方法はありますが、自分に合った対処法を見つけて乗り越えることだと思います。

flower2 ドクターから一言
  術後の後遺症対策については、第1に知識、第2に予防、第3に対応が大切です。後遺症を起こさないようにするには炭水化物をとり過ぎないようにすることも大事です。しかし、Tさんの砂糖水対策は実に見事です。これからも、自分なりの工夫を見いだしてください。

flower1 食事のとり方を工夫
新潟県 Sさん (45歳)
  平成14年2月、胃の幽門側を3分の2と胆のうを切除しました。食事は小さく握ったおにぎりやパンなどを少しずつ食べていました。
  そのうちに食後、2〜3時間過ぎると、冷や汗が出たり、どうきがしたり、立っていられないほどふらふらしたりするようになりました。血圧を測っても特に異常値ではなく、しばらく横になっていると治まるのですが、たびたび起こるので不安でした。主治医に聞いても何が原因なのかわからないといわれ、精神的に落ち込みました。
  会報に炭水化物や糖分が多い食事は低血糖症状になり、冷や汗やどうきを起こすので、たん白質を中心に栄養バランスを考えてとるのが良いと書いてありました。私は自分の症状が低血糖ではないかと思い、それからは、魚や肉類、野菜などをとりいれて食べるようにしてみました。肉は蒸し物料理にすると油が少なくなります。食事のとり方を改善してから低血糖症状がなくなりました。

flower2 ドクターから一言
  比較的若い年齢で胃を切除され、そして、後期ダンピング症状を経験されましたね。主治医は残念ながら経験不足だったのでしょうが、現在、術後6年を経過したので安心ですね。貴重な食事のとり方を工夫して、これからの人生を充実させてください。

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