アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下はALPHA CLUB 315号(9/'08)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です
ひまわり つ か え
flower1 自分に合う物を探す
群馬県 Hさん (63歳)
  胃を全摘してから3年5ヵ月がたちます。術後は、つかえ、下痢、ガスに悩みました。
  つかえは、食べる物や食べ方、食べる量で起こるようなので、私なりにいろいろ試してみました。納豆、オクラ、ナメコ、トロロ芋などのねばねばした食べ物や、キムチ、イカの塩辛、ヨーグルトなどの発酵食品などをとると、つかえが軽減するように思います。
  おやつには少量のサキイカやピーナツなどの硬い物を、よく噛んで食べています。歯を鍛えることも必要かと思います。
  ある日、早朝散歩をしていたとき、10年前に胃を全摘したという80歳の男性と知り合い、その方から下痢対策として食前に焼き芋を食べると良いと教えてもらいました。
  早速、試しに朝食前に焼き芋を食べ、30分ぐらい過ぎてから野菜ジュースやコーヒーを飲みました。不思議と下痢にならないのです。これは芋が腸の中をゆっくり移動していくからでしょうか。朝起きたとき、最初に飲食する物によって腸の動きが違うのではと思います。また、焼き芋は時間がたっても中身が硬くならなくて良いですね。そういうときは皮を少し厚めにむいて食べます。
  私に教えてくれたこの方は、どこに旅行するにも必ず、焼き芋を持って行くそうです。

flower2 ドクターから一言
  よく噛んで、ゆっくり食べることは、つかえ対策の原則ですが、自分に合う食物の種類や量を見極めた工夫は立派です。飲食物は熱過ぎず、冷た過ぎずの人肌程度の温度でとるのが良いです。下痢対策に食前に焼き芋を食べるのはすばらしい実証です。芋は炭水化物や、加熱に強いビタミンCを多く含んでいる見逃せない食物です。  

flower1 焦らず、ゆっくり食べる
神奈川県 Mさん (62歳)
  平成17年8月、胃を全摘し、脾臓、十二指腸も切除しました。術後の後遺症はひと通りありました。中でも初めてつかえを起こしたときはとても苦しくて、どうして良いかわからず本当にびっくりしました。でも、会報に掲載されている対策を参考に、私なりにいろいろと考え実行してきました。
  食事は、一種類ずつ、ゆっくりと食べます。食べ過ぎたかなと思ったら少し横になります。外食のときは食べる量を控えめにします。油物やラーメン、ソバ類は必ずつかえて苦しくなるので外食せず、家で少量ずつ、ゆっくりと食べます。
  最近は以前に比べてつかえなどもあまり起こらず、順調になってきました。しかし、いつになったら食感を味わいながらおいしく食べられる日が来るのでしょうか。焦らずに、そのときを楽しみにしながら努力しています。

flower2 ドクターから一言
  つかえは、胃腸のつなぎ目の狭窄、屈曲、浮腫、けいれんなどでも起こりますが、年月とともに軽くなるものです。工夫を重ね、希望を持ってください。術後3年、大分順調になられたようですが、1年に1回はつかえる部位の検査をすることが大切です。

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