アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下はALPHA CLUB316号(10/'08)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です
ひまわり 胸 や け
flower1 冷水で抑える
岩手県 Mさん (64歳)
  平成13年9月、県立病院で胃の幽門側を3分の2摘出しました。
  4年前まで県立高校教員をしていました。現在も非常勤講師として働いています。1日3回の食事で普通の生活をしています。3ヵ月に一度かかりつけ医に診てもらいます。薬はタフマックE顆粒(消化薬)と、逆流性食道炎の治療にガスターD20mg(制酸薬)を就寝前に服用します。
  悩みは、術後4年過ぎから続いている、早朝に起こる胸やけです。
  夕食は油っこい物はとらず、ゆったりとした気分でよく噛んで食べることや、寝る2時間前は飲食しないことを守っています。
  就寝時は、3枚ほど重ねた座布団を敷蒲団の下に入れ、頭部側を30度くらいに高くして上を向いて寝ます。左肩を下とか、いろいろやってみましたが、上を向くのが一番良いようです。
  明け方、胸やけが起こりそうなときは水を飲みます。最初の1口目はのどを洗い流すつもりで少量の水をごくりと飲みます。それを2〜3回繰り返します。冷水、特に氷水が良いのですが、下痢をすることもあります。水以外で試してみましたが、水が一番効果があるようです。
  体調を整え、運動を継続することが必要と思い、1日1万歩のウォーキングを日課にしています。体重は手術前65kgでしたが、現在は10kgほど減り54kgです(身長171cm)。
  ダンピング症候群などの後遺症にはくよくよせず、上手につきあいながら対処することが大切だと、最近やっとわかってきました。会報に掲載されている情報は、大変参考になりました。

flower2 ドクターから一言
  術後4年過ぎから起こった胸やけですから、食道裂孔のしまりが少し緩んできたのかもしれません。胃を3分の2切除したのですから、逆流する液体は酸性かと思われます。冷水を飲むのは大変にすばらしい対応です。氷水は逆流性食道炎による熱や充血を散らすと同時に、逆流してきた液体を薄める作用があり、口渇もいやします。

flower1 オリーブ油の効果
東京都 Mさん (62歳)
  平成14年2月、胃を全摘し、胆のうも切除しました。術後は胸やけがひどく、野菜や果物しか食べられませんでした。栄養不足と便秘で肌もかさかさになり、先生から栄養分として油類も必要といわれました。
  料理本には、オリーブ油は酸化しにくく、腸の働きを活発にして便秘の解消に効果があると載っていたので、試しに少量のオリーブ油で野菜炒めを作りました。不思議と胸やけは起こりませんでした。でも、ほかの油を使うとだめです。それ以来、料理にオリーブ油を少量使っていますが、胸やけや便秘も軽減し、肌もしっとりしてきました。

flower2 ドクターから一言
  オリーブ油は、数ある食用植物油の中でも種子油ではなく果実油です。熱を加えないバージンオリーブオイルと、ブレンドしたピュアオリーブオイルがあります。不飽和脂肪酸のオレイン酸が豊富でコレステロールを減らし、腸の働きを高め、便秘や胸やけ予防にも良いです。

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