アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下はALPHA CLUB 318号(12/'08)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です
ひまわり 下 痢
flower1 番しょう茶の効果
茨城県 Kさん (63歳)
  胃の幽門側を4分の3切除して4年余が過ぎました。術後はダンピング症状に悩まされましたが、最近は体も慣れて後遺症も軽くなりました。最初は食べる物にも神経質になり、いろいろと選んでいましたが、結局はあまり神経質にならずに、よく噛んで食べること、そして食後30分〜1時間くらい横になって休むのが良いということを学びました。
  一時期、下痢が2〜3ヵ月続き、病院の処方薬、市販の整腸薬、漢方薬、ヨーグルトなどを試しましたが、効果がありませんでした。たまたま、友人に教えてもらった番しょう茶というのを作って朝晩飲んでいたら、あれほど悩んでいた下痢が1週間で治まりました。今でも下痢になったときに朝晩、1杯飲むと改善します。
  作り方は、種を取り除いた梅干し1個を大きめの湯飲み茶わんに入れ、しょうゆ大さじ1杯と親指大の根ショウガのしぼり汁を入れてよくかき混ぜ、熱めの番茶を入れて飲みます。下痢症状でお悩みの方は一度試されてはいかがでしょうか。

flower2 ドクターから一言
  胃腸吻合方法によって、ダンピング症状に差はありますが、よく噛むことは必須です。番しょう茶は優れものですね。梅干しの酸味、しょうゆのうまみ、からみ(塩辛い)、ショウガの辛みなどがよく調和し、気を巡らし、腸を温め、消化を助ける効果をもたらすものです。

flower1 二寒五温に軽減
東京都 Sさん (80歳)
  65歳のとき、胃の3分の2を切除しました。術後、食べると気持ちが悪くなり、おなかがゴロゴロと鳴り、下痢になりました。病院で処方された消化薬や整腸薬、下痢止め、市販のゲンノショウコなどを一生懸命に飲みました。そして、食べ過ぎに注意をし、腹八分目を心がけた結果、1年後、やっと三寒四温というか、3日間は下痢、4日間は安定した状態となりました。
  その後、紫ウコンのガジュツ末という大変苦い生薬を知人から勧められ服用しました。今も病院の薬とガジュツ末は続けています。胃切除後、貧血と骨粗しょう症になりましたが、これらの治療薬を飲むと副作用で下痢気味になります。そのため、腸の調子を優先して胃腸薬以外は飲みません。ダンピング症候群や過敏性腸症候群もあり、ストレスに弱く、外食をすると下痢になりやすいので外では食べず、水分補給のみにしています。
  現在も下痢は完治していませんが、二寒五温とだいぶ良くなっています。術後の定期健診でも胃や腸は異常なしです。1日に1時間は歩いていますが、これからの人生、おなかの調子とうまく付き合いながら前向きに過ごしていきたいと思います。

flower2 ドクターから一言
  長年の下痢をよく克服されていますね。ゲンノショウコはタンニンを含み、下痢止め作用があります。ガジュツは「医者いらず」ともいわれる生薬で、健胃、整腸作用があります。Sさんは、漢方的に虚証の冷え性と思われます。一度、真武湯を試してみてください。

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