アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下は、ALPHA CLUB 320号(2/'09)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です
ひまわり お な ら
flower1 腹式呼吸で胃腸を刺激
福岡県 Mさん (79歳)
  平成18年1月、胃の幽門側を3分の2切除しました。2週間後、退院しましたが、術後のいろいろな後遺症に悩まされ、心細く思っていたとき、アルファ・クラブを知りました。会報を読んで、それまでの不安が一気に解消され、それと同時に、術後の療養に対する心構えができました。
  一番の悩みはおならでした。おならは食べた物が腸内細菌によって発酵したガスと、ほとんどが、食べ物を飲み込むときに一緒に飲み込んだ空気が原因と聞きました。
  普通は飲み込んだ空気はゲップとして出ますが、胃を切除すると、ゲップで空気を出す胃の機能が弱くなったり、働かないこともあり、そのまま腸を通り、おならとなるそうです。
  そこで私が考えたのは、まず、食後20〜40分くらい過ぎて胃腸の中が落ち着いてきた頃に、(1)散歩をする (2)体の上体を左右にねじる (3)いすに腰をかけて両足を伸ばし、床と平行に上げたまま、腹式呼吸をし、胃腸に刺激を与える方法でした。
  初めはうまくいきませんでしたが、練習を重ねるうちに、(3)の方法が、一番効果がありました。現在、おならの量は以前の4分の1程度で、私にはとても良い結果になりました。皆さんに同じ効果があるかは、わかりませんが、この軽減法が多少なりとも参考になれば幸いです。ただし、即効性はなく、性急にやろうとすると逆に胃液や腸液などを逆流させてしまうことがあるので、焦らず気長に挑戦してください。
  こんな、のんきなことがいえるのも、再発もなく、良好な状態が続いているおかげだと思っています。

flower2 ドクターから一言
  Mさんのいすに腰かけて足を上げ、腹式呼吸をする方法はすばらしいです。テレビ体操にも似たような運動がありました。腸の運動を高めて、食物やガスの停滞を少なくし、肛門への搬送を促すのです。一方、腸内の善玉菌を増やし、発酵を整える薬として、ビオスリー、ラックビーRなどがあります。

flower1 バナナとヨーグルトが良い
千葉県 I さん (61歳)
  6年前、胃を3分の2切除しました。術後の後遺症がこんなにも大変だとは思いませんでした。食事のたびにおなかがゴロゴロ鳴り、膨満感、腹痛、下痢、便秘の繰り返しでした。またガスが頻繁に出るので外出もままになりません。毎日が不快で、食べることが嫌になりました。
  そんなとき、会報に「バナナとヨーグルトが腸に良い」と出ていたので、早速、試しました。最初はあまり量を食べられませんでしたが、毎日、食べるうちにおなかの調子も良くなり、ガスも減ってきたようです。おかげで、今は外出も気兼ねなくできるようになりました。

flower2 ドクターから一言
  バナナはマレー半島原産で、人類最古の栽培作物といわれます。主成分は炭水化物で消化吸収が良い食物です。また、ヨーグルトはトルコが発祥地ともいわれ、乳酸による発酵乳の代表です。やはり吸収が早く、腐敗防止作用もあるといわれています。ともにお勧めの食物です。

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