アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下はALPHA CLUB 324号(6/'09)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です
ひまわり 低 血 糖
flower1 ヨガとアロマテラピーで軽減
東京都 Mさん (47歳)
  平成15年11月、印環細胞癌で胃を5分の4切除しました。退院後、食後の腹痛、下痢、嘔吐に悩まされましたが、3ヵ月過ぎる頃にはそれらも少しずつ薄らいできました。
  6ヵ月過ぎた頃、スーパーで買い物をしていると、目がチカチカして気分が悪くなってきました。店内のベンチに座り、ジュースを買って飲むとすぐに治まったのですが、このようなことがたびたびありました。ある日、外出中、また、目がチカチカし始めたので、アメをなめながら歩いていました。ところが突然、意識がもうろうとなり、倒れてしまいました。救急車の中で意識を取り戻したのですが、どこでぶつけたのか、頭はこぶだらけで、大変痛い思いをしました。
  主治医に相談すると「低血糖症状ですね。アメを持って出かけるしか解決の方法はありません」といわれました。1週間後にも、外出中に倒れ、結局、4回も救急車のお世話になりました。膵臓の検査もしましたが、異常はありませんでした。倒れることの恐怖感から外出することもためらわれました。
  今でも疲れたりストレスを感じたりすると、低血糖症状が起こりますが、ジュースやアメですばやく対処するコツをつかめるようになってからは、不安も解消しました。2年前からヨガを習い、アロマテラピーの資格も取得しました。ゆったり、リラックスした日々を過ごすように心がけてからは、ひどい低血糖症状はなくなりました。しかし、油断すると軽い症状を起こすこともあるので、自分なりにうまく付き合っていこうと思っています。

flower2 ドクターから一言
  胃切除後の低血糖症状は、食後2〜4時間過ぎた空腹時に起こります。たいていは低血糖症状が起こる前兆が現れますので、頃合をみて予防的にアメなどをなめるのも良いでしょう。ヨガやアロマテラピーは、エネルギーの供給源であるグリコーゲンを蓄える筋肉の退化を防ぎ、身体をリラックスさせるので大変良いことです。

flower1 炭水化物のとり方を工夫
山形県 Mさん (70歳)
  平成14年2月、胃の幽門側を3分の2切除しました。術後は食欲もなく、何も食べる気がしませんでしたが、ソーメンなら良いかなと思い、お昼に食べました。3時間ほど過ぎ、急にお腹がすき過ぎたような気持の悪さとめまいに襲われ、不安になりました。会報を読んで、これが低血糖症状だと初めて知り、炭水化物や糖分などのとり過ぎで起こることもわかりました。
  調理方法を工夫し、ソーメンだけではなく、蒸したエビや鶏肉、野菜などを混ぜて、ゆっくりよく噛んで食べるようにしました。この方法が良かったのでしょうか、今は低血糖もあまり起こりません。

flower2 ドクターから一言
  炭水化物や糖分をとり過ぎると、一時的に高血糖となり、その反動で2〜3時間後に反応性低血糖が起こるのです。Mさんの調理方法の工夫はすばらしい対策です。毎日の食事摂取時刻をだいたい決めておくと良いでしょう。

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