アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下は、ALPHA CLUB 329号(11/'09)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です
ひまわり 便 秘
flower1 鍼治療で改善
奈良県 Tさん (59歳)
  平成14年12月に胃を全摘しました。もともと便秘気味でしたが、術後はさらにひどくなり、5年半ほどは薬が欠かせませんでした。術後1年目に軽い腸閉塞になり、病院に駆け込んだことも2回ありました。会報を参考にしたり、同病の方に聞いたりして、いろいろな方法を試しましたが、私の場合は起床時の腹部マッサージとコップ1杯の水、就寝前の腹筋運動が良いようです。食べ物は蒸しキャベツ、納豆、オリーブオイル、ヨーグルト、ヤクルト400が良いです。
  一番良かったのは、1年前、右手がけんしょう炎になり、鍼治療に出会ったことです。鍼治療では全身を診てもらえるので、徐々にお腹の調子もよくなり、便が出るようになり、また、日によって食事量に偏りがありましたが、今は量もたくさん食べられるようになりました。
  鍼治療には1週間おきに通いましたが、通院時間がかかるので、今は1ヵ月に1回にしています。1時間半の施術中、おしゃべりをしていると心もゆったりします。おまけに、その日の体調に合わせておいしい昼食がとれるお店を教えてもらったりするので通う楽しみが増えました。けんしょう炎も、苦しかった便秘も鍼治療で解消しました。

flower2 ドクターから一言
  便秘の原因はいろいろあります。腸の癒着、屈曲などで狭くなる場合と、腸の運動機能が弱くなる場合に大別されます。後者には鍼治療などの刺激療法がよく効きます。月に一度の治療で良いとのこと。Tさんの腸がさらに目覚め、自力で運動することを祈ります。

flower1 薬と食事療法で便秘解消 
東京都  Yさん (60歳)
  平成17年7月、胃の幽門側を3分の2切除しました。退院5日前から便秘になり、退院してからも2日間、便秘が続き、とても苦しくなりました。レシカルボン坐薬を処方してもらいましたが、硬くなってからでは効きません。仕方なく、指でかき出すと、石のように硬い便が肛門をふさいでいました。
  その後、3日ほどは自然な便通なのですが、すぐに硬い便になりました。レシカルボン坐薬を3日おきに使い、ラキソベロンを毎日飲みました。下痢、軟便を繰り返しながら、少しずつふつうの便になってきたので、少しずつ薬を減らし、今は飲んでいません。
  食事は野菜を多めにとり、毎朝、必ず納豆、バナナ、ヨーグルトを食べます。また、朝食後は必ず、トイレに行くようにしています。
  気になるのは、おなかの傷口がケロイド状になり、シャワーをかけたり、タオルで拭いたりするとかゆくなることです。ヒルドイド軟膏を塗っていますが治るのでしょうか。

flower2 ドクターから一言
  レシカルボンは炭酸ガスの発生で、腸を刺激し、ラキソベロンは腸運動を促進し、腸内の水分吸収を阻止して便を軟らかくし、排便を促します。便秘の改善には食事療法も良かったのでしょう。傷口のケロイドは、体質にもよりますが治りにくいものです。場合によってはケロイド治療の手術もあります。

→ 「胃を切除した人の後遺症対策」トップへ

Copyright(C) 昌平クリニック.記事の無断転載を禁じます