アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下はALPHA CLUB 336号(6/'10)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です
ひまわり 腸 閉 塞
flower1 患者会で後遺症を克服
静岡県 Kさん (76歳)
  平成13年6月、人間ドックで胃の上部に5mm ほどの癌が見つかりました。自覚症状は全くなく、信じられませんでした。入院して調べると、根が深い進行癌とわかり、胃の噴門部側を3分の2切除しました。術後はつかえ、食欲不振、逆流が生活を支配、体重も56kg から38kgに激減しました。翌年12月、腹部の激痛と嘔吐が止まらず、救急車で入院、即、詰まった腸管を切除しました。
  新聞で「浜松胃交会」という患者会の講演会を知り、参加しました。地元の病院長の具体的な話に感銘を受け、将来の生活にも自信ができました。私も入会し、会員同士の情報交換で生活の不安がなくなり、体重も50kgに回復。健康増進にと思い、グランドゴルフを始め、ゴルフ仲間との交流や地域とのつながりを持ち、生きがいを感じています。

flower2 ドクターから一言
  胃の手術から腸閉塞による緊急手術まで、予期しないことばかりでたいへんでしたね。しかし、迅速な対応が不幸中の幸いをもたらし、健康になれたものと思います。患者会で生活に自信を持たれたことは、身体機能を統率する「気」を高めることでしょう。

flower1 いまだに克服や軽減法もなく
兵庫県 Tさん (77歳)
  平成元年2月、胃癌で胃と脾臓を摘出しました。当時は医者も家族も癌という言葉は禁句で、点滴中、ひどい腹痛に襲われて点滴を中断してもらったときも、医者は「癌だったら押さえつけてでもするが、癌ではないから…」とのお言葉でした。退院後10ヵ月間は、2週間おきにピシバニールの注射を受け、そのつど38度以上の高熱に苦しみました。
  4月中旬、夕食時に激しい腹痛に襲われ、ブスコパンも効かず、病院へ行きましたが、注射だけで帰され、帰宅後も激痛は治まらず、黄色い液を数回吐き、再度、病院へ行くと、腸閉塞と診断され入院しました。朝、主治医が来るまで何の治療もなく、ただゲーゲーと苦しんでいました。2週間入院し、軟らかい物が食べられるようになり退院しました。
  その2〜3年後にも腹痛で入院、1ヵ月後に腸閉塞で再入院と、入退院を繰り返しました。それからは少しでもおなかがおかしいときや痛いときはカイロで腹部を温め、夜中にみぞおちが痛んだ翌朝は、病院で点滴を受け、楽になりました。昨年も1月と12月に腸閉塞で入院しました。
  消化の良い物をゆっくり食べているのに、と医者にいうと「それは胃がないから。便秘でなくても症状は起こるので、腸の負担にならない物をよく噛んでゆっくり食べるしかありません」といわれました。今までに腸閉塞で入院10回ほど、点滴治療何十回、いまだに克服や軽減法もなく、一生、腸閉塞を友としていきます。

flower2 ドクターから一言
  長年の腸閉塞とのお付き合い、本当にお気の毒です。X線などを見ていませんので断言はできませんが、黄色い液を吐くのは、比較的上方の腸の癒着か屈曲によるものでしょう。大建中湯と小建中湯を合せた中建中湯という漢方が、Tさんの症状には良いと思います。試してみてください。

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