アルファ・クラブ掲載記事   アドバイス 昌平クリニック院長 鍋谷欣市

以下はALPHA CLUB 339号(9/'10)【私の工夫 それぞれの後遺症対策】に掲載された記事です
ひまわり 下 痢
flower1 ビフィズス菌で改善
千葉県 Fさん (54歳)
  平成15年3月、早期胃癌で胃の幽門側4分の3を切除しました。術後2年ほどは、腸閉塞をよく起こし、入院したこともありました。X線検査で腸内のつまりやすいところを調べてもらい、詰まってきたなと感じたらそこを重点的にマッサージをして腸閉塞を回避できるようになりました。3年ほどたつと、いつの間にか腸閉塞もほとんど起こらなくなりました。しかし、下痢は時々起こり、悩んでいました。
  今年の1月に、職場の人からたまたまカゴメのビフィズス乳酸菌という飲み物をもらいました。それを飲んだところ、急に下痢が治まりました。最初はその効果に疑いを持っていましたが、飲んでいるうちに、だんだんと便秘気味になってきたので、下痢には効いているのだと納得しました。飲む回数を2日に1本から4〜5日に1本に減らしたところ、便秘が解消されました。今はカゴメのビフィズス乳酸菌を10日に1本飲み、また、新ビオフェルミンS錠(ビフィズス菌入り)も飲むようにしていますが、これも便通改善の効果があるようです。
  会報を読んで参考になることが多くありました。また、会員の方とも知り合いになり、ランニングを通じて、今も交流が続いています。
  食べる量は手術前と同じにはなりませんが、術後7年が過ぎ、以前よりはよく食べられるようになり、体も丈夫になりました。

flower2 ドクターから一言
  ビフィズス菌はヒトの腸内で、腐敗菌などの悪玉菌の増殖を防ぎ、整腸作用のある善玉菌の一つです。同じ薬でも、その人の体調によって効果の異なる場合があります。食べ過ぎなどの不摂生による下痢の際は、半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)、平胃散(ヘイイサン)などもお勧めです。

flower1 リンゴを食べて下痢が軽減
静岡県 Kさん (63歳)
  平成14年3月、胃癌で胃の幽門側3分の2を切除しました。術後の後遺症はいろいろありましたが、一番の悩みは下痢でした。少し食べたり、飲んだりするだけでおなかが痛くなり、下痢になるので外出もできませんでした。おなかを温めると良いと聞き、カイロを使ってみましたが、あまり改善されませんでした。
  術後から半年、長野の友人がリンゴをたくさん送ってくれたので、すりリンゴや生ジュースを作り、少しずつとっていました。リンゴは1日1個を目安にしてとっていましたが、そのうちに、何となくおなかの調子が良くなったように感じ、下痢の回数も減り始めました。
  最近は、たまに下痢が起こることもありますが、外出は自由にできるようになり、ほっとしています。今もできるだけ、毎日、リンゴを食べています。

flower2 ドクターから一言
  リンゴは中国の古書の『本草綱目(ほんぞうこうもく)』にもある、すぐれた整腸作用を持つ食材の一つです。リンゴに含まれるペクチンという食物繊維は、腸内の異常発酵を防ぎ、下痢を止めます。また、このペクチンは食物繊維ですから便秘にも効くのです。胃腸の状況に応じて、どちらにも効果を発揮します。

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