漢方 掲載記事

以下は、健康雑誌「壮快」2011年1月号(マキノ出版)【<老眼・緑内障>の視力が大幅にアップ!白内障、黄斑変性、網膜症にズバリ効いた!革命的自力療法】に掲載された記事です。

白内障の75%に効いた!視力を維持して手術を回避する「八味丸」の超威力
昌平クリニック医師  菅原 万喜

954人の調査で若返り効果が判明
  漢方薬には実に多様な種類がありますが、その中でも昔から目の症状に効果的とされてきたのが八味地黄丸(はちみじおうがん)[八味丸(はちみがん)]です。特に白内障や老眼、眼精疲労など、目の老化が原因となる症状に力を発揮します。
  八味丸は名前のとおり、地黄(ゴマノハグサ科ジオウの根茎)を中心に、牡丹皮(ボタン科ボタンの樹皮)、桂枝(クスノキ科ニッケイの樹皮)、茯苓(サルノコシカケ科マツホドの菌核)、沢瀉(オモダカ科サジオモダカの塊茎)、山茱萸(ミズキ科サンシュユの果実)、山薬(ヤマイモ科ヤマイモの根茎)、附子(キンポウゲ科トリカブトの塊根)の8つの生薬(漢方薬の原材料)から構成されています。これは、元気をつけ、身体を温め、血液の循環をよくする処方になっています。
  八味丸は、「腎虚」という、体の機能の低下や循環不全、すなわち老化を復活させる妙薬として、白内障に用いられてきました。特に八味丸の地黄には、「滋陰補血」といういわば抗老化作用があり、細胞の老化を防ぎます。
  そして別名・腎気丸(じんきがん)というとおり、エネルギーの源である腎の働きを助けるので、白内障をはじめとした、老化が原因の目の症状に力を発揮すると考えられます。
  実際に白内障への効果を裏づける臨床報告もあるので、ご紹介しましょう。

  高名な漢方医で眼科医であった故・藤平健先生が実施したもので、白内障に対する八味丸の改善効果を調べた報告です。調査は、昭和42年と昭和60年の計2回。954名の白内障患者さんを対象にした、大規模なものです。
  その結果、視力が向上したケースは49.8%、現状維持したケースは26.5%、効果が見られなかったケースは23.7%でした。つまり、、現状維持まで含めると、実に75%以上の人に効果が認められたのです。
八味丸による白内障治療成績
調査
年度
視力経過
上昇
維持
効果なし
昭和
42年
310人
(54.6%)
152人
(26.8%)
106人
(18.6%)
568人
(100%)
昭和
60年
165人
(42.7%)
101人
(26.2%)
120人
(31.1%)
386人
(100%)
475人
(49.8%)
253人
(26.5%)
226人
(23.7%)
954人
(100%)
藤平健 『漢方臨床ノート・治験篇』 創元社P432表2を改編

手術したくない人、できない人にお勧め
  当院でも、白内障など加齢性の目の病気には、八味丸を処方するケースが多々あります(年齢は初診時)。
  Aさん(75歳・女性)は、両目に白内障が確認され、初診時の視力は両目とも0.3でした。
  Aさんには八味丸を処方したところ、2年後の視力は右目に変化はないものの、左目が0.5に上昇していました。Aさんはその視力をキープして、白内障も悪化していないのです。
  Bさん(88歳・女性)は、眼科で白内障の手術を勧められていましたが、手術は受けたくないという思いから、当院を訪ねてきました。当初の視力は、右目が0.4、左目が0.3でした。
  そんなBさんに八味丸を処方すると、7年経過した現在も視力は保ったままで、白内障の手術を受けずに済んでいます。
  Cさん(59歳・女性)も白内障のため手術を勧められていました。しかしCさんは糖尿病も合併していて、手術に踏み切るには不安な状態でした。
  何か別の方法はないかと当院に相談にやってきたCさんに、やはり八味丸を飲んでもらいました。すると、右目0.5、左目0.7だった視力は、2ヵ月後には右目は変わらず、左目は0.9に上昇し、現在までの5年間、手術を受けない状態が続いているのです。
  糖尿病だと、白内障の手術が、すぐにできない場合があります。一方で、糖尿病は老化を早く進ませるとされ、白内障の出現や進行が通常より早いことが少なくありません。抗老化という点から見ても、多尿や足のしびれなどの糖尿病の症状も、腎虚の一つと考えられます。糖尿病自体が八味丸の適応になっているので、特に糖尿病と白内障を合併しているかたに、八味丸はお勧めなのです。
  以上、3例を挙げましたが、ほかにも白内障の進行が止まったり、手術を回避したりしたケースはいろいろあります。
  現在、白内障の手術は日帰りもできるようになり、非常に利便性が向上しています。しかし、なかにはどうしても手術を受けたくないかた、あるいは受けられないかたも少なくありません。そんなかたは、八味丸を試してみてはいかがでしょうか。


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