漢方掲載記事-昌平クリニック院長・鍋谷欣市-

以下は、マキノ出版ムック 『一生、きれい&健康でいられる!「女性ホルモン」アップ術』 (2013年2月・ゆほびか特別編集)に掲載された記事です。

clover 体力の衰えた中高年のだるさが吹き飛んで性欲もわく 老化予防の名薬「八味丸」

clover 生命力が弱まった状態が腎虚
  漢方では、古来、体力や気力の衰えを「腎虚」と呼んできました。ここでいう「腎」とは、腎臓だけを指すのではありません。副腎や生殖器なども含まれ、成長や生殖、水分の代謝(利用と排せつ)などの生理機能を統括する役割を持つとされています。
  そして、人間が生まれたときに与えられたエネルギーが、腎に蓄えられていると考えられてきました。ですから、腎虚は生命力が弱まっている状態ということです。年を取ると、歯が抜けたり、目が弱くなったり、耳が遠くなったり、白髪になったり、精力が低下したりします。こうした老化現象は、腎虚のために起こるのです。
  腎虚の特効薬として知られているのが、八味丸(腎気丸・八味地黄丸)です。
  主に50代以降で体力・気力が弱っている場合に使われている漢方薬です。「高齢者の聖薬」「老化予防の名薬」と呼ばれており、50歳を過ぎてこの薬を服用すれば、なかなか年を取らないし、ボケにくいといわれています。
  この八味丸(はちみがん)は、ストレスや過労で腎虚になってしまった30~40代の人にも卓効を発揮します。

clover 性交痛の解消にも効果が期待できる
  腎虚かどうかは、下腹部の筋肉の張りぐあいでわかります。へその下を指で押してください。そして指を離すと、通常は腹部の筋肉が反発して指を押し返してきます。それが、臍下不仁(せいかふじん)、つまりフニャフニャした感触で、反発してこなければ、腎虚になっています。
  さらに手足が冷え、下半身の脱力感があり、よくのどが渇く人には、八味丸が適しています。
  慢性的なだるさや疲労感を訴える女性には、性欲がわかず、性交痛がある人もいるようです。
  八味丸を服用すると、だるさが取れ、体力が増し、下半身の力もつきます。それに伴って性欲もわいてくるでしょう。もともと、八味丸には強壮作用があるので、性交痛に効果的ともいえます。
  ただし、胃腸の弱い人、なかでも「胃内停水」といって、みずおちをたたくとポチャポチャ音がする人は、八味丸ではなく、六味丸(ろくみがん)を使用してください。六味丸は、八味丸から桂子(けいし)附子(ぶし)という胃腸に負担をかける生薬を除いたものです。

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